目次
私は最近、AIへの指示を声で入力することが増えました。
使っているのは「Superwhisper」という音声入力アプリです。正確には、少し迷った末に買い切り版を購入しました。価格は249.99ドル。為替によっては日本円で4万円近くになります。音声入力アプリとして考えると、普通に高い。
購入ボタンを押すときは、「ええい、買ってしまえ!」という気持ちでした。
ただ、一度買ってしまえば毎月の料金を気にせず使えます。私はAIへ長い指示を出すことが多いので、今ではかなり頻繁に使っています。この記事も、声で話した内容をもとに作っています。

音声入力と「文字起こし」は少し違う
音声を文字にするサービスというと、会議や録音データを文字にする「文字起こし」を想像するかもしれません。今回紹介するのは、それとは少し違います。
キーボードの代わりに話して、目の前の入力欄へ文章を入れるための道具です。
- ChatGPTやCodex、Claudeへの指示
- メールの下書き
- Slackやチャットの返信
- ブログ記事のアイデア
- ドキュメントやメモへの入力
文字にしたい場所へカーソルを合わせて話すと、声が文章になります。
なぜ、普通の音声入力ではなく「AI音声入力」なのか
MacやWindowsには、最初から無料の音声入力がついています。それでも専用のAI音声入力アプリが便利なのは、ただ聞こえた音を文字にするだけではないからです。
人が話すときは、「えーと」「あ、違う」「その……なんだっけ」といった不要な言葉や言い直しが入ります。AI音声入力は、そういう部分をある程度取り除いて、読みやすい文章に整えてくれます。
たとえば私が、
えーと、Cloudflareの記事なんだけど、初心者向けというか、初心者よりさらに手前の人にも分かるように直してほしいんだよね。CDNとか僕でも知らなかったので、その辺も説明して
と話すと、余分な部分を整理して、AIへ渡しやすい文章にしてくれます。一字一句を考えて入力するのではなく、AIへ口頭で相談する感覚に近くなります。
私が使っているSuperwhisper
現在のメインはSuperwhisperです。Mac、Windows、iPhone・iPadに対応していて、いろいろなアプリの入力欄で使えます。
料金は2026年8月時点で、
- 月額:8.49ドル
- 年額:84.99ドル
- 買い切り:249.99ドル
買い切り版は月額のおよそ29か月分。3年以上使うなら買い切りのほうが安くなります。最新の料金は公式の料金案内で確認してください。
気に入っているのは、このあたりです。
- いろいろなアプリで使える(Macだけでなく、iPhoneでも)
- 長い指示をまとめて話せる
- 話し言葉を、ある程度読みやすく整えてくれる
- 「メールらしく」「話したまま残す」「AIへの指示として整理」など、用途別にモードを作れる
- ローカル処理を選べば、オフラインでも使える
「買い切りなら永久に安心」とまでは言えない話
Superwhisperの買い切り版「Lifetime」は、その製品やサービスが提供されている期間を指していて、未来永劫の提供を保証するものではありません。また、クラウド上のAIを使う機能には、公正利用や利用上限などの条件があります。
つまり「一度払えば、どれだけ使っても永久に無条件」ではない。それでも、月額の支払いを増やしたくない人にとって、買い切りの選択肢があること自体が大きな魅力です。私はそれで選びました。
その前に使っていたAqua Voice
Superwhisperの前は、Aqua Voiceをしばらく使っていました。これもかなり良かったです。認識の精度は高く、普通に話した内容をかなり自然な文章に整えてくれます。反応も速い。
2026年8月時点の主な料金は、
- 無料お試し:合計1,000語
- Pro:年払いで月額換算8ドル
- Max:年払いで月額換算24ドル
です(詳細は公式の料金ページで)。
「いきなり約250ドルは出せない」「まず自分に合うか試したい」という人は、Aqua Voiceから始めるのは全然アリです。私は買い切り版が欲しくてSuperwhisperに移りましたが、精度に不満があってやめたわけではありません。
無料で試すならGensparkのSpeakly
お金をかけずにAI音声入力を試したいなら、Gensparkが提供しているSpeaklyがあります。名前が「Genspark」ではなく「Speakly」なので、検索するとき少し分かりにくいのですが。
- 無料プランは週4,000語まで(毎週リセット)
- Mac、Windows、iPhone、Androidに対応
- 「えーと」「あの」を取り除いて、句読点や文章も整えてくれる
毎日大量に使う人には足りないかもしれませんが、「AI音声入力って本当に便利なの?」を確かめる段階なら、かなり試しやすいと思います。
CodexやChatGPTにも音声入力がある
ChatGPTのデスクトップアプリには音声入力があり、ショートカットはCtrl+Shift+D(Mac・Windows共通)です(公式のショートカット一覧)。AIと声で会話しながら作業する「ChatGPT Voice」もあります。
ただし、これとSuperwhisperなどの専用アプリには大きな違いがあります。ChatGPT内の音声入力は、基本的にChatGPTへ指示するための機能。一方、Superwhisper・Aqua Voice・Speaklyは、メール、Slack、メモ、ブラウザなどパソコン全体の入力欄で使えます。
Codexにしか話さないなら、まず内蔵機能で十分。パソコン全体で使いたくなったら専用アプリ、という順番でOKです。
完全無料ならMac・Windowsの標準機能
専用アプリを入れたくない人は、OSに最初から入っている音声入力があります。
- Mac:システム設定の「キーボード」から音声入力を有効化(Apple公式の手順)
- Windows 11:入力欄にカーソルを置いて Windowsキー+H(Microsoft公式ガイド)
どちらも無料。まず標準機能を使ってみて、不便を感じたらAI音声入力アプリへ、という始め方でも十分です。
多少間違っても、AIがくみ取ってくれる
「誤字が入ったらどうしよう」「きれいに話せない」と心配になるかもしれません。でも、AIへの指示に使うなら、そこまで神経質にならなくて大丈夫です。
たとえば音声入力が、
クラウドフレアの記事を初心者に分かるようにシュウセイして
と変換しても、AIは「Cloudflareの記事を初心者にも分かるように修正してほしい」と、おおむね理解してくれます。前後の文脈から意図を推測してくれるからです。
もちろん、人名・商品名・金額・日付は確認したほうがいい。でも相談やアイデア出しなら、完璧な入力は要りません。ここが、音声入力とAIの相性が抜群にいい理由だと思っています。
比べてみる
2026年8月時点で、今回の方法をまとめるとこうなります。
| 方法 | 料金の目安 | 使える場所 | 向いている人 |
|---|---|---|---|
| Superwhisper | 月額8.49ドル/買い切り249.99ドル | Mac・Windows・iPhone・iPadの各種アプリ | 長く使う予定で、買い切りたい人 |
| Aqua Voice | 1,000語お試し/Pro月額換算8ドル | Mac・Windowsなど | 初期費用を抑えつつ高精度で使いたい人 |
| Genspark Speakly | 週4,000語まで無料 | Mac・Windows・iPhone・Android | まず無料でAI音声入力を試したい人 |
| ChatGPT内蔵の音声入力 | プランによる | ChatGPTデスクトップアプリ内 | ChatGPT・Codexにしか話さない人 |
| Mac/Windows標準 | 無料 | OSの入力欄 | 追加アプリなしで試したい人 |
料金・無料枠・対応環境は変わることがあります。契約前に各公式サイトで最新情報を確認してください。
結局、どれから始めればいい?
私なら、この順番で考えます。
- まず一度、無料で試したい → Mac・Windowsの標準音声入力、またはSpeakly
- 「AIが文章を整えてくれる」感覚を試したい → SpeaklyまたはAqua Voice
- 初期費用を抑えて日常使いしたい → Aqua Voice
- 長く使うつもりで、月額を増やしたくない → Superwhisperの買い切り版
- ほとんどChatGPT・Codexにしか話さない → まず内蔵の音声入力
最初から有料アプリを買う必要はありません。まず無料の音声入力で、AIに向かって「こんなブログがやりたいんだよね」「この内容で記事を書いて」と話してみる。多少言葉に詰まっても、AIはかなりくみ取ってくれます。
キーボードで完璧な指示文を作ってからAIに向かう必要は、もうありません。まずは、話しかけてみる。それだけで、AIとの付き合い方が少し変わると思います。
料金・無料枠・対応環境は2026年8月31日時点で各サービスの公式情報を確認したものです。サービス内容は変更される可能性があります。