目次
前回は、「Cloudflareって結局何なのか」を整理しました。
今回は、Macの中でしか見られなかったこのブログを、インターネット上へ公開します。
……と書くと、何だか難しそうですよね。サーバーを用意して、設定ファイルを書いて、ターミナルという黒い画面に命令を打ち込んで——。実際、裏側ではそういう作業をしています。
ただし、私が一つひとつ調べて、手作業で設定したわけではありません。
ほぼAIに丸投げしました。

今回、私が実際にやったこと
大まかにいうと、これだけです。
- AIに「このブログをCloudflareで公開したい」と伝える
- AIが必要な設定と作業を進める
- Cloudflareのログイン画面が開く
- 私が内容を確認して、許可する
- 公開されたURLを開いて確認する
つまり、AIに依頼する → ログインを承認する → 公開完了。
ふだんも「こういうブログを作りたい」「もっとnoteみたいな読みやすいデザインにして」「ボクセルキャラクターを記事の途中に出したい」——そんな希望をAIへ伝えながら、このブログを作っています。私はプログラマーではありません。それでも、自分のブログをインターネットに公開できました。
分からなくても、公開できてしまった
正直にいうと、AIが実行した命令の意味を、最初から理解していたわけではありません。
私がAIに伝えたのは、
- 「Cloudflareへ公開して」
- 「必要な作業を進めて」
- 「私が操作する必要があるところで教えて」
これだけです。途中でCloudflareのログイン画面が開いたので、表示された内容を確認して許可しました。少し待つと、インターネットから見られるURLが発行されました。
拍子抜けするほど簡単です。
AIが実際に唱えた呪文を見たい人へ(覚えなくてOKです)
Cloudflareへログインするとき、AIはこの命令を使いました。
npx wrangler login
ブログを公開するときはこれです。
npm run build
npx wrangler deploy
呪文にしか見えなくて大丈夫です。「Wrangler」は、MacからCloudflareへ指示を出すための公式の道具で、AIがCloudflareを操作するときに使います。名前を覚えなくてもブログは公開できます。
AIがやっていたことを、あとから理解する
操作はAIに任せられますが、裏側で何が起きたのかは知っておいたほうがよさそうです。引っ越しに例えるとこうなります。
このブログは最初、私のMacの中にありました。Macの中にあるだけなので、私しか見られません。自宅の机に原稿を置いている状態です。
AIはその原稿を、インターネット上にあるCloudflareのコンピューターへ運びました。Cloudflareは受け取ったブログを保存して、URLへアクセスした人に見せてくれます。
この「手元で作ったものを、インターネットで見られる場所へ置くこと」をデプロイと呼びます。難しそうな名前ですが、「作ったものを公開場所へ移す」。それだけです。
「ビルド」と「デプロイ」は何が違う?
AIの作業ログを見ると、「build」と「deploy」という言葉が出てきます。ブログをお弁当に例えると、
- ビルド:料理を作って、お弁当箱へ詰める
- デプロイ:完成したお弁当を、お店へ並べる
私が書いた文章や画像やキャラクターを、Webサイトとして表示できる形へまとめるのがビルド。まとめたものをCloudflareへ送って、誰でも見られるようにするのがデプロイ。AIへ「公開して」と頼むと、この一連をまとめてやってくれます。
公開すると、専用のURLがもらえる
公開が終わると、Cloudflareからこんな形のURLが発行されました。
https://プロジェクト名.アカウント名.workers.dev
このURLをスマートフォンで開いて、自分のブログが表示されたときは、ちょっと不思議な感覚でした。さっきまで自分のMacの中にしかなかったものが、インターネットにつながっている人なら誰でも見られる状態になったわけです。
この時点では、まだ「hanageruge.com」という専用の住所はつないでいません。Cloudflareが無料で貸してくれる仮の住所です。(その後ドメインをつなぎました。あのときのDNS騒動は第1回の後半に書いたとおりです)
最初から全部理解しなくてもいい
Webサイトの作り方を調べると、知らない言葉が大量に出てきます。サーバー、ターミナル、コマンド、ビルド、デプロイ、Workers、ドメイン、DNS……。
全部理解してから始めようとすると、たぶん公開までたどり着けません。でも今は、分からない部分をAIに聞きながら進められます。
- 「このブログをCloudflareで公開したい」
- 「私は初心者なので、必要な操作があるときだけ教えて」
- 「危険な操作をする前に、必ず確認して」
まずは、このくらいの頼み方で始められます。作るものが決まっていなくても、「自分のプロフィールページを作りたい」「好きなAIツールを紹介するページが欲しい」くらいから相談できます。
仕組みを完璧に理解してから作るのではなく、一度作ってから「今のは何をしていたの?」と聞く。目の前に動くものがあると、説明が驚くほど頭に入ります。私はこの順番でよいと思っています。
ただし、何も考えずに許可するのは怖い
ここまで「丸投げでできる」と書きました。実際、かなりの部分を任せられます。
ただ、一つだけ引っかかったことがあります。
AIが表示したものを、内容も分からず全部許可してよいのか? という問題です。
今回も、途中でCloudflareへのログインと操作の許可を求められました。私は画面を確認して許可しましたが、そもそも——
- AIは何へのアクセスを求めているのか
- どこまで操作できるようになるのか
- パスワードや秘密の情報は安全なのか
- 間違えて大切なものを消す可能性はないのか
こうしたことを何も知らずに進めるのは、少し怖いですよね。
車の仕組みをすべて知らなくても運転はできます。でも、信号の意味とブレーキの使い方を知らずに運転してはいけない。AIを使ったWebサイト作りも、それに近い気がしています。
今回出てきた言葉
- ローカル:自分のMacの中だけで動いている状態。他の人からは見えない
- ビルド:文章や画像を、Webサイトとして公開できる形へまとめること
- デプロイ:完成したサイトを、インターネットの公開場所へ置くこと
- Wrangler:MacからCloudflareを操作する公式の道具。AIもこれを使う
- workers.dev:Cloudflareが無料で貸してくれる仮のURL
暗記は不要です。「AIが、Macの中のブログをCloudflareの公開場所へ移した」——この流れが分かれば十分。例によってAI用語辞典にも収録しました。
まずは、作ってみてもいいと思う
「Webサイトを作る」と聞くと、プログラミングを勉強してからでないと無理な気がします。でも実際は、「こういうブログが欲しい」から始められて、細かい設定はAIにかなり任せられます。私も、ほぼ丸投げです。それでも、このブログは実際に動いています。
まずは小さなページを一つ作って、無料のURLで公開してみる。裏側の仕組みは、それから少しずつ知っていく。そんな始め方でいいのではないでしょうか。
ただし——AIへ任せるからこそ、安全の話は避けて通れません。
次回:第3回 — これってマジで大丈夫なん?(セキュリティの話)
この連載は、Web開発初心者の筆者がAIと一緒に実際にブログを作っていく記録です。サービスの仕様や画面は変更される可能性があるため、実際に作業するときはCloudflareの最新情報も確認してください。